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 川倉靖史

Author: 川倉靖史
イタリア公認添乗員です。
1995年よりミラノ在住。

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もう一つの「ベルばら」スピンオフドラマ
12月7日に始まるスカラ座シーズン2017/18年の初日はウンベルト・ジョルダーノの4幕オペラ『アンドレア・シェニエ』です。
フランス革命に翻弄される実在の詩人、アンドレア・シェニエの半生を描き、ヴェリズモ・オペラの傑作のひとつとなっています。

アンドレア・シェニエは伯爵家の令嬢マッダレーナからの無茶振りで即興で詩をうたうシーンがありますが、美しい大地と大空を賛美する文句で始まったその詩は、やがて貧者を無視する教会、庶民に重税を課する政府、悲惨な社会状況を見ようともしない貴族階級への批判の言葉と変わっていきます。

「ある日、青空を眺めました。
スミレの野原に太陽が金の雨を降らせていました。
辺り一面が金色に輝き、計り知れないくらいの宝のよう、
そして大空はそれを収める宝庫のようでした…。
私の額に口づけが送られた気がして、私は叫んだ。
「愛している!あなたを!わが祖国を!」

私は愛に満ちて祈りを捧げるため教会に入りました。

すると僧侶が祭壇に捧げ物をしていました。
しかし一人の老人が震える手でパンを欲しがっているのに、耳を貸しませんでした。

私は、ある粗末な家に入ると一人の男が神を呪いながら、
苦労しても国庫を膨らませるだけの国を罵倒し、神に、人に、
子供らの涙を訴えていました。

これほどの惨状に貴族階級は何をしているのですか…?」



当時フランスはアンシャン・レジームで、国民は三つの身分に大別されていました。第一身分は聖職者、第二身分は貴族、全国民の2%。第三身分は市民や農民である。このうち第一身分と第二身分はいわゆる特権身分であり、免税特権を持っていた。たったの2%の生活を98%の国民が支えていたわけですが、フランス革命の勃発でアンシャン・レジームは崩壊しました。

フランス

この風刺画のように聖職者と貴族を支える国民の生活も終焉を迎えます。

フランス

アンドレア・シェニエは貴族令嬢のマッダレーナと恋に落ちるのですが、フランス革命の流れで貴族に対する憎悪に近い感情が増えはじめ、貴族令嬢をかばったアンドレア・シェニエに死刑宣告が下ります。

しかしさすがの貴族令嬢は、死刑囚の監獄をまるごと買収。
アンドレア・シェニエを逃がすのではなく、「一緒に死にましょう!私達の死は愛の勝利、死に感謝しましょう!」といって2人一緒に断頭台の露と消えていきます。


ちなみに今日のイタリア社会の階級ヒエラルキーは以下のようになっています。

1 ブルジョアジー(労働人口の10%)- 上流階級の起業家・管理職・政治家・自営業など
2 ホワイトカラー中流階級(17%) - 肉体労働ではない中流階級労働者など
3 都市プチブルジョア(14%) - 商店主・スモールビジネス起業家・自営業など
4 農村プチブルジョア(10%) - 田舎で農林業に従事する、小規模起業家・不動産オーナー
5 都市労働者階級(37%) - 都市で肉体労働に従事する人々
6 農村労働者階級(9%) - 農業・林業・漁業などの第一次産業に従事する人々

スカラ座の初日のチケットは一枚3000ユーロですが、そこに行くイタリア中のVIPの前に立ちはだかる労働組合のデモは、ミラノの風物詩でもあります。

まさに

オスカル


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未分類 | 06:12:36 | トラックバック(0) | コメント(0)
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